手術前の苦しみ
流産手術までの1週間、ずっと苦しかったです。
当時私は、医療事務の仕事をしており、
小児科の窓口を担当していました。
そのため、赤ちゃんや妊婦さんを見かける機会が多く、
流産のことが頭の中から離れることはありませんでした。
また、お腹の中で赤ちゃんは生きていないのに、
んです。
つわりは続いていた
(↑これが一番しんどかった)
どうして私たちの赤ちゃんは残念な結果になってしまったの?
望まない妊娠をして、出産しても育てることなく施設に預けるような母親もいるのに・・・
(仕事でそういった患者さんの対応をすることがあり、複雑な気持ちでした)
誰のせいでもないし、答えもでないと分かっていても
頭の中で考え込んでしまっていました。
そんな状態であっという間に1週間が経ちました。
手術当日
私が受けた手術は、稽留流産手術です。
稽留流産手術
- 胎児は死亡しているが、まだ出血や腹痛の症状で流産している徴候がない場合に、子宮内容除去を行うもの
- 手術前日の決められた時間からは絶食
- 全身麻酔、手術時間は20分くらい
- 術後、2時間くらい安静にした後、診察で問題がなければ帰宅
- 3日後と1週間後に術後の状態を診察でチェック
当日は朝早めに行って、手術着に着替え、
血圧測定等の手術準備をしました。
ついに手術台に案内され、仰向けになった時、
悲しみと不安な気持ちでいるのを悟ってくれたのか、
看護師さんが、大丈夫だよ、と手を握ってくれました。
シンプルな言葉でも、私の気持ちに寄り添ってくれることが
本当にありがたかったです。
麻酔が切れて、目が覚めたのは術後1時間後くらいでした。
主人の顔を見た瞬間、
安心と、終わったんだという喪失感で涙しました。
麻酔したことによる身体のだるさはありましたが、
帰宅して安静にすれば大丈夫ということで帰りました。
その後生理の時のような出血がありましたが、
しんどかったつわりが終わり、
何事もなかったかのように体調は回復しました。
術後の診察でも、子宮の状態に問題はなく、
今後妊娠することは可能だから前向きにねと先生に言われ、産婦人科は卒業しました。
流産を経験して
流産によって、行き場のない悔しさ、悲しさ、体調不良(つわり)を経験しました。
4年経った今でも当時を思い出すと悲しくて涙が出ます。
しかしこの辛い経験を乗り越えて今幸せに暮らせているのは、
心身共にボロボロになった私を、主人が支えてくれたからです。
もし、読んでいただいている方の中に、
私と同じように苦しい思いをしている方がいたら、
相手は誰でもいいので、その苦しみを吐き出して、
共感してもらったり励ましてもらってください。
そして他のことで無理をして追い込むようなことはせず、
自分を甘やかしてあげてください。
私は流産を経験して、妊娠・出産は奇跡だということを痛感しました。
短く苦しい妊娠期間ではあったけれど、命に感謝して生きていこうと改めて思えた経験でした。
読んでいただきありがとうございました。
少しでも誰かの心に響いてもらえたら泣きながら記事を書いた甲斐があります。